ホームページを作成してみたが、より良いものにリニューアルしたいと思う方もいるでしょう。そんなホームページリニューアルにかかる費用は、依頼先や作成期間、リニューアルの規模によって大きく異なります。
低コストからリニューアルを行うことも可能ですが、その場合には思うようなリニューアルができなかったり、希望する機能を搭載することができなかったりということも考えられます。
そこで本記事では、まず初めに「ホームページリニューアルにかかる費用」を目的別に分けて紹介するとともに、「失敗しないホームページリニューアルに必要な提案書」についても詳細に解説しています。
また、記事の後半では以下の内容を紹介しています。
- ホームページリニューアルで失敗しないための8つのポイント
- ホームページリニューアルの費用を安く済ませる2つの具体策
- リニューアル後にするべき12のチェックリスト
リニューアルを成功させるためにも、ぜひ最後までご覧いただき、参考にしてください。
目次
ホームページリニューアルにかかる費用の相場
ホームページリニューアルに必要な費用は、依頼する作業の内容や依頼先などさまざまな要素によって変動します。また、作業を請け負っている専門業者も多く、企業によって費用計算の方法や料金設定も異なります。
そのため、明確にどの程度の費用が発生するのかを断言することはできません。以下、3つの費用目安にわけて、リニューアルの際にその費用範囲でどのようなことができるのかについて解説します。
費用相場 | リニューアル規模 | 備考 | |
一般的なリニューアル | 50~100万円 | ページの追加等 | かなり限定的なリニューアル |
専門的なリニューアル | 300~1,000万円 | 大掛かりなシステム・ デザインの変更等 | ブランディング強化も可能 |
自由度の高いリニューアル | 1,000万円~ | デザインの一新・ 動画の新規追加等 | 自由度が高い分、時間もかかる |
一般的なリニューアルの場合
仕上がりのクオリティは金額によって左右されますが、一般的なリニューアルであれば50万~100万円の価格帯でも十分可能です。場合によっては新たなページや機能の追加、システムの組み込みなどもできます。
ただし、リニューアルはできるものの、100万円以内となるとできることはかなり限定的となります。そのため、思い描いていた通りの効果やメリットを得られない可能性もあるでしょう。まずはどのような効果やメリットを得たいのかを明確にしたうえで、業者へ相談することが大切です。
また、この価格帯に抑えたいのなら、業者選びも重要です。技術や実績があるのはもちろんのこと、低価格でサービスを提供している業者に絞って相談してみましょう。
専門的なリニューアルの場合
専門的なリニューアルを行う場合、費用相場は300~1,000万円です。前述した価格帯での作業以外に、大掛かりなシステム、デザインの変更なども可能です。
リニューアルを機にブランディングに力を入れることもできます。ブランディングとは、ユーザーがある商品を購入したいと考えたときに、自社製品を真っ先に思い浮かばせるようブランド化して定着させることです。
ホームページによるブランディングを成功させるには、専門的なノウハウを投入して作業を行わねばならず、入念なリサーチも必要です。必然的に作業量が増えてしまうため、費用も高くなる傾向があります。
また、本格的なSEOを行うときも、これくらいの費用が発生します。SEOは、ある程度までなら業者を頼らずとも対策できますが、本格的に行うとなるとノウハウや専門知識、技術が必要です。
ブランディングとSEO、いずれにしても高度なノウハウと知識、技術が必要であり、作業量も膨大です。どこまでの結果を求めるかにより、費用も大きく変わってしまうため、事前に業者に相談することをおすすめします。
自由度の高いリニューアルの場合
ホームページリニューアルには1,000万円から数千万円の費用がかかるケースもあります。この価格帯なら、自由度の高いホームページリニューアルが可能となります。デザインを一新して新機能やシステムを実装、ブランディングやSEOに力を入れ、なおかつ動画を盛り込むなど、思い通りのホームページを作れるでしょう。
近年、動画を活用したホームページの運用をおこなう企業が増えました。動画コンテンツを活用すれば、自社の魅力や強みをダイレクトに伝えられるメリットがあります。自社で扱っている商品やサービスの特徴、魅力なども情報として伝えやすく、売上向上や利益拡大を狙えます。
これほどの費用が発生する大掛かりな規模のリニューアルとなれば、期間も相当かかります。半年から1年、もしくはそれ以上の期間が必要となる可能性もあるため、ホームページリニューアルの時期と照らし合わせて考えましょう。
リニューアルにかかる費用の内訳と工程|一覧表付き
リニューアルの工程には、ディレクションやサイト設計、デザイン、コーディング、動作確認、コンテンツ制作、運用管理などが必要になります。それぞれの工程によって費用が大きく変わるため、最終的な金額も変わってしまいます。
ここからは、ホームページのリニューアルに必要となる代表的な工程と費用を解説します。それぞれ、どのような作業を行うのか、何のための作業なのかを解説し、併せて費用の目安も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
ディレクション費用
ホームページのリニューアル作業には、さまざまな役割をもつ方が参加します。WebディレクターをはじめWebデザイナー、システムエンジニア、ライターなどが代表的ですが、ほかにもカメラマンやマークアップエンジニアが参加することもあります。
このように、個々の役割をもつスタッフがチームを組み、プロジェクトを進めることがほとんどです。なかでもWebディレクターは、チームをまとめあげることを役割とし、リーダーとしてプロジェクト全体の管理を行います。この、Webディレクターが行うプロジェクト進捗管理にかかる費用が、ディレクション費用なのです。
Webディレクターは、プロジェクトに参加しているメンバーのスケジュール調整や、クライアントとの交渉などを行います。クライアントの要望をきちんと反映できているか、問題なく作動しているかなど、品質面に関するチェックを行うのも仕事です。
プロジェクトに参加するメンバーが多くなればなるほど、ディレクションの重要性は増します。個々の進捗管理を適切に行わなければ、プロジェクトそのものがスムーズに進まなくなってしまうからです。最悪、納期が遅れてしまう事態にも発展しかねません。
気になるディレクション費用の算出方法は2つあります。ひとつは、見積もり総額の10~30%で算出する方法です。たとえば、総額が100万円なら、10万~30万円をディレクション費用として計上します。
もうひとつは、実際にディレクターが稼働した日数をもとに計算する方法です。具体的には、作業に要した日数とディレクターの1日あたりの単価を掛け合わせて算出します。ディレクターの1日における単価は4万~6万円が相場であるため、この数字と実際に作業で必要な日数とを掛け合わせるのです。
サイト設計(SEO対策)費用
特定のキーワードで検索されたとき、上位表示を狙うのなら適切なSEOを施さなくてはなりません。SEOに効果的なサイト設計を行うにあたっては、正確な知識に基づく入念なリサーチが必要です。
SEO対策では、どのようなキーワードをサイト内に盛り込めば、上位表示を狙えるのかをリサーチします。そのキーワードが毎月どの程度検索されているのか、関連するキーワードは何かなども調査します。
また、もともとのサイトがディレクトリ構造になっていない場合、改善を提案される可能性があります。ディレクトリ構造のサイトは、SEOの効果を得やすいからです。個別の階層ごとに適切なキーワードを設定でき、検索エンジンに見つけてもらいやすくなるなど、ディレクトリ構造にはたくさんのメリットがあります。
ディレクトリ構造のサイトであっても、適切なツリー構造になっていない、途中に空の階層が含まれるなど、SEOの効果を望めない構造になっているケースも少なくありません。このようなときも、改善を提案されるでしょう。
サイト設計の大まかな費用相場は、50万円~です。キーワードのリサーチがメインなのか、構造にも大きく手を加えるのかによって費用が大きく異なるため、業者との細かな打ち合わせは必務です。
上記はリニューアル時にホームページの構造を設計する際に気をつけたいSEO対策のポイントですが、SEO対策はホームページの運用フェーズでも行うことができます。
SEO対策を行ったことで検索結果が1位に表示されるようになると、約30%ものクリック率を見込むことができるので、リニューアルしたホームページを効果的に運用していくためにも、リニューアル後のSEO対策は重要です。
なるべく費用をかけずにSEO対策に力を入れたい、という方は、以下に初心者でも簡単にできるSEO対策の例を3つ紹介していますので参考にしてください。
1. キーワード選定
SEOを意識した記事を書く際に、まずおこなうのはキーワード選定です。どのようなキーワードを選ぶかによって、サイトの表示順位に大きな影響が出るでしょう。
ユーザーの疑問を解決できるようなキーワードを選定することができれば、アクセス数の向上が見込めます。
また、キーワードにはメインキーワード、関連キーワード、複合キーワードなどがあり、これらの要素を組み合わせて選定します。キーワードを探す補助ツールなどもあるので、うまく利用しながらキーワードを選びましょう。
2. 量より質を重視した読みやすいコンテンツ
Googleなどの検索エンジンに良質なコンテンツと判断してもらうには、量よりも質が大切です。記事を大量に掲載しても、コピーコンテンツだったり、中身のないようなものだったりすると、むしろ悪影響を及ぼします。
見出しを効果的に挿入することも読みやすいコンテンツを作成するひとつの手段です。是非一度、自身のホームページを見直してみてはいかがでしょうか。
3. 画像や文字サイズの最適化
各ページに設定する画像や文字サイズもSEOに影響を及ぼします。Googleはフォントサイズにまで目を光らせているため、例えばサイズが小さいとGoogleから「小さすぎる」という警告を受ける対象になりかねません。
画像についても同様です。SEOはコンテンツの内容だけでなく、サイト全体をもって評価されているということを意識しましょう。
以上、簡単にできるSEO対策の例を紹介してきました。SEO対策はこれ以外にも以下5つの対策方法があります。
・タイトルとディスクリプション
・記事内のタグ選定
・モバイルファースト
・被リンクの獲得
・サイテーションの獲得
SEO対策について詳しく知りたいという方は、以下の記事を参考にしてください。SEO対策方法についての詳しい解説や、上位表示のメリットについて掲載しています。
デザイン費用
ホームページのデザインは、集客やブランディングに影響をおよぼす重要な要素です。企業がビジネスに活用する目的でホームページを運営するのであれば、少しでもユーザーの印象に残るデザインを意識しなくてはなりません。
いまや多くの人が日常的にインターネットを利用する時代です。インターネット上には膨大な数のホームページがあり、洗練されたデザインを採用したものも少なくありません。ユーザーの印象に残りやすく、なおかつ視認性や操作性にも配慮したデザインのサイトなら、再訪してもらえる可能性も高くなります。
デザインを主に担当するのは、Webデザイナーです。クライアントの要望を汲み取りつつ、Webディレクターの指示を受けながら作業を行います。
費用の相場は、トップページと下層ページで大きく異なります。トップページは、ホームページの顔となる部分です。ユーザーが第一印象を抱くページであるため、デザイナーもかなり力を入れて作成します。目安としては、1ページあたり5万~20万円程度を見ておきましょう。
下層ページは、トップページに比べると安くなる傾向があります。1ページあたり5千~5万円程度が目安ですが、凝ったデザインを採用するのなら、作業工数や使用する素材などが増えてしまい、必然的に費用は高くなってしまいます。
ユーザーに与える印象を大きく変えるのがホームページのデザインですが、良いデザインやおしゃれなデザインなど、具体的にイメージをするのが難しいという方も多いのではないでしょうか。
一方で、デザインのイメージがある程度はっきりしていると、制作を外注した場合にも思い通りのホームページを作成してもらうことができるでしょう。
そこで今回は、ホームページのデザインを考える時に参考になる、ギャラリーサイトの一例としてSANKOU!を紹介します。ギャラリーサイトとは、デザイン性の高いホームページがいくつも紹介されているページのことで、サイト内検索にかけることで業種別などでも閲覧することもできるのでとても便利です。
SANKOU!
引用元:SANKOU!ホームページ(https://sankoudesign.com/)
SANKOU!は2,991個(2022年10月現在)のデザイン例を掲載しています。Webサイト、ランディングページ(※)、コンテンツページなど目的や種類、デザイン性、色などさまざまなカテゴリーからデザインを検索できます。
サイト詳細を見ると「雑誌風なレイアウト・あしらい」「要素が動く」など細かいタグ付けがされているため、直感的にタグを選ぶこともできます。また、お気に入り機能もあるので気に入ったデザインを保存して後で比較することもできます。
※ランディングページとは、サイトを訪れた人が検索結果や広告から目的のサイトをクリックした結果、最初に表示されるページのことです。1ページ完結でストーリー仕立てとなっているものが多いです。
以下のサイトではホームページのデザインについて詳しく解説するとともに、今回紹介したSANKOU!以外にもおすすめのギャラリーサイトを紹介していますので、参考にしてください。
コーディング費用
コーディングは、Webサイトの制作やリニューアルに欠かせないプロセスのひとつです。プログラミング工程の一種であり、プログラミング言語を用いてソースコードを書く工程を指します。
プログラミングと混同されやすいコーディングですが、あくまでソースコードを書く作業がコーディングと呼ばれます。プログラミングは、設計やコード書き、デバッグなどプログラムにおけるすべてのプロセスのことです。
コーディングは、コーダーと呼ばれる技術者が担当します。HTMLやCSSなどの知識をもつコーダーが、設計図や管理者からの指示を受けてコーディングを実行します。
費用相場は、1ページあたり1.5万円程度です。この相場で20ページのコーディングを依頼するケースでは、1.5×20=30万円となります。安く設定しているところでは、1万円を切る制作会社もあります。
制作会社によっては、レスポンシブ対応をオプションにしていることがあるため、注意が必要です。現在では、パソコンよりもスマートフォンやタブレット端末を用いてインターネットにアクセスする方がほとんどです。そのため、スマホ対応デザイン(レスポンシブ)のサイトでないと、アクセスしてきた方を取りこぼしてしまうおそれがあります。
また、1ページあたりの長さに上限を設けているところもあります。サイトによって1ページあたりの長さはさまざまです。そのため、多くの業者では1ページあたりの長さに基準を設けています。レスポンシブ対応のコーディングや、ページ長さの基準超過にはオプション対応されることも多いため、事前に確認しておきましょう。
コンテンツ・記事制作費用
近年では、コンテンツマーケティングがトレンドとなっています。コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって有益なコンテンツを盛り込み、ブランディングや集客につなげるマーケティングの手法です。
企業によっては、自社社員たちの手で、記事や動画などのコンテンツを手掛けるケースもあります。このような場合、リニューアル時に専門業者へ依頼する必要がないため、コストを大幅に削減できるでしょう。
ただ、ホームページへ盛り込むコンテンツは、SEOと密接に関わります。そのため、正確な知識やノウハウを有さない者が作成したコンテンツでは、SEOの効果を高めるどころか下げてしまうおそれもあります。
自社にSEOの知識が豊富なライターやクリエイターがいるのなら問題はないでしょう。そうでない場合には専門業者への依頼をおすすめします。当然費用は発生しますが、良質なコンテンツの制作を期待できます。
コンテンツ制作の費用は、制作してもらうコンテンツの種類やボリュームなどによって変化します。相場はテキストの記事なのか動画なのか、記事の文字数、動画の長さなどによってさまざまです。
目安としては、10万~50万円前後を見ておきましょう。記事制作だけなら、10万~20万円程度でも可能です。リニューアル時にだけ依頼するのか、毎月定期的にコンテンツを制作してもらうのかによっても変わります。
テキスト記事以外のコンテンツを作成してもらう、コンテンツマーケティング全体の戦略設計をしてもらうといったケースでは、50万円以上かかることもあります。
動作確認(テスト)費用
完成したホームページが、正常に作動しないとなると問題です。依頼を受けた業者としても、信用に関わってしまうため、納品前には必ず動作確認のテストが行われます。
どのようなテストを実施するかは、業者によってさまざまです。一般的には、ブラウザ固有のバグが発生しないかがチェックされます。ブラウザにはさまざまな種類があり、代表的なものではInternet ExplorerやSafari、Microsoft Edge、Google Chromeなどが挙げられます。
それぞれのブラウザで提供元や特徴は異なります。そのため、特定のブラウザでサイトを閲覧したとき、画面が崩れてしまう、正常にシステムが機能しない、といったことが起こりかねません。このような事態を回避すべく、事前にチェックが行われるのです。
また、OS固有のバグについてもチェックを行います。WindowsやMacなどのほか、マルチデバイス対応のサイトならiOSやAndroidなどの環境下で、正常に作動するかどうかを確認します。
これらのテストは、細かい項目を設けて人の手と目により行われます。サイトの規模にもよりますが、かなりの時間を要することも珍しくありません。そのため、費用は1日あたりの金額と要した日数で計算されることがほとんどです。たとえば、1日2万円で5日間かかるのなら、2×5=10万円となります。
ホームページリニューアルで失敗しないための8つのポイント
ホームページリニューアルには、多額の費用が発生することも珍しくありません。失敗しないためには、必要なポイントをきちんと押さえることが大切です。以下、ホームページリニューアルで失敗しないためのポイントをまとめました。
1. リニューアルのタイミングを見極める
リニューアルすべきタイミングが訪れているのに、ズルズルと後回しにしてしまうと、顧客離れにつながってしまうおそれがあります。逆に、まだリニューアルの必要がないのに依頼してしまうと、余計な費用が発生してしまいます。
たとえば、コンテンツの整理がきちんとできていないのなら、リニューアルを検討してみましょう。SEOとしてたくさんのコンテンツを盛り込むケースは少なくありませんが、きちんと整理ができていないと検索エンジンに「ユーザビリティを意識していない」と判断され、検索順位を落とす原因となります。
また、レスポンシブに対応できていない、最初に設定した目的を達成できていないなど、ホームページに何かしらの課題が見つかったときも、リニューアルを考えるタイミングです。適切なタイミングがわからないのなら、診断サービスの利用や専門業者への相談をおすすめします。
<ホームページをリニューアルすべきタイミング>
- コンテンツの整理ができていない
- スマホ対応デザイン(レスポンシブ)に対応していない
- ホームページの作成目的が達成できていない
2. 安さだけで制作会社を選ばない
企業が当たり前のようにホームページを開設、運営する現代において、実に多くの専門制作会社が営業しています。そのため、企業にとって、リニューアルの依頼を検討する際に、料金面を重視するのは当たり前のことです。
しかし、料金の安さだけで制作会社を選んでしまうのはリスキーです。安いのにはそれなりの理由があると考えられます。技術力に自信がないから安くしている、不人気な会社であるため最安値でサービスを提供し集客している、といったこともあるでしょう。
同業種の制作実績があるか
ひとくくりにホームページ制作とはいっても、業種によって重視すべきポイントは大きく異なります。自社と同業種のホームページの制作実績があるかを必ず確認しましょう。
おすすめの方法は、制作会社がホームページに掲載している制作実績をチェックして自社と同業種の実績がどれくらいあるか確認することです。
ホームページの更新やページの追加を自社でできるか
ホームページのサイトコンテンツは事業の展開と共に常に更新していく必要があります。しかし、この更新作業をその都度頼むのはコストや手間の面でおすすめできません。
それゆえ開設後は自社で簡単に運用できるようにシステムを整備してくれるホームページ制作会社を選択するのが良いでしょう。
見積もりをとる
正確な料金は会社ごとに異なるため、料金面を重視して制作会社を検討するなら見積もりは必須です。なるべく詳細な依頼書を作成し、複数の候補業者に見積もりをお願いしてみましょう。
見積もりをとるのに自社で準備しておくべきものが、RFP(提案依頼書)です。こちらで「RFP(提案依頼書)とは?」「RFP(提案依頼書)を準備するメリット」について紹介しているのでぜひリンクよりご参照ください。
3. リニューアルの目的・目標を定める
リニューアルを行うことへの目的や目標が明確でないと、本来必要な機能やシステムを実装できないおそれがあります。依頼された業者もサイトの方向性がわからず、迷走してしまうこともあるでしょう。その結果、中途半端なサイトになってしまう可能性もあるのです。
リニューアルの目的や目標を明確にすれば、どの程度予算を割けばよいのかもわかります。業者へどのようなリニューアルをしてほしいのかきちんと伝えられるため、正確な見積もりを出してもらえるからです。
アクセスを増やしたい、スマートフォンにも対応したい、ホームページからの見積もり依頼をあと30%ほど増やしたいなど、リニューアル前にはできるだけ明確な目的を設定しましょう。それによって、業者も目標などに沿ったホームページを制作してくれます。
4. ユーザビリティを優先したデザイン
自己満足に走ったデザインを、ホームページに採用している企業は少なくありません。経営者や担当者の趣味、嗜好が前面に推し出されていたり、見た目だけを重視したりするのはNGです。
このようなことを避けるためにも、ユーザビリティを意識したデザインを採用しましょう。ユーザビリティとは、ユーザーにとっての使いやすさ、使い勝手のことです。どこにメニューがあるのかわからない、メニューが難しい英語で記載されていてわからない、といったサイトでは、顧客離れが生じてしまうおそれがあります。
見栄えを意識するのは大切ですが、そればかり集中していると、リニューアルの目的に沿わないホームページになりやすいです。ユーザーにホームページを通じて問い合わせ、見積もり依頼をしてほしいのなら、専用のフォームをすぐ目につく場所へ配置すべきです。顧客の年齢や性別、属性などターゲット層のことも意識しつつ、ユーザビリティを優先したデザインを心がけましょう。
見栄えやおしゃれさを意識したデザインとユーザビリティを兼ね備えたデザインを両立することは簡単ではありません。以下の記事ではおしゃれな「ホームページをデザインする上でおさえるべき5つの要素」や「おしゃれなホームページに強い制作会社」を紹介しています。ぜひご覧ください。
5. サイトタイトルは変更しない
リニューアルに合わせてタイトルも変更しようと考える企業は意外に少なくありません。心機一転したいという気持ちは理解できるものの、検索順位を大きく落としてしまうおそれがあるためやめたほうがよいでしょう。
しばらく経てば順位が上がる可能性はありますが、それも確実ではありません。一時的でも検索順位を大きく落としてしまう可能性があるのなら、変更はしないほうがよいでしょう。
また、サイトタイトルの変更により、既存客がホームページを見つけられなくなってしまうおそれも出てきます。どうしてもタイトル変更の必要性があるのならまだしも、差し迫った必要性を感じないのなら、今まで通りのタイトルで運営することをおすすめします。
6. URLの変更は極力しない
リニューアル時にURLを変更してしまうと、相互リンクなど、他サイトからのリンクが機能しなくなります。その結果、アクセス数が相当数少なくなってしまう可能性があります。
もちろん、リニューアルに伴いURLの変更が必要になるケースはあります。このような場合は仕方ありませんが、極力変更を避ける方向で作業を進めてもらいましょう。依頼しようとしている業者へ、あらかじめ相談しておくと安心です。
7. 古いサーバーもすぐには解約しない
リニューアルに伴い、サーバーも新しくするケースは少なくありません。このとき注意したいのは古いサーバーをすぐ解約してしまわないことです。
新たに契約するサーバーが、すぐに利用できるとは限りません。一般的に、サーバーの切り替えには数日程度かかることが多く、場合によっては数週間ほどかかることもあります。どうしても旧サーバーを解約しなければならない理由がないのなら、完全に切り替えが終わるまでは契約したままにしておきましょう。
8. メールアドレスの設定に注意する
ホームページ閲覧で使用するサーバーと、メールを送受信するためのサーバーは、基本的に同じサーバーを使用しています。そのため、リニューアルと同時にサーバー変更をする場合は、メールサーバーも変更することになります。
メールサーバーの切り替えにもある程度の時間を要します。切り替えが完了するまでは、古いメールサーバーがメールを受信する可能性があるため、こまめにチェックしましょう。
取引先や顧客からの大切なメールが、古いメールサーバーに届いている、といったことも起こりえます。対応の遅れから信頼を失うおそれがあるため、注意が必要です。
ホームページリニューアルの費用を安く済ませる2つの具体策
ホームページのリニューアルは経営活動の優先事項の1つに挙げられますが、費用はできるだけ安くおさえたいですよね。
そこで、ここではホームページのリニューアルの費用を安く済ませる2つの具体策を紹介します。今すぐにできる内容なのでぜひ参考にしてください。
1. RFP(提案依頼書)を作成する
RFP(提案依頼書)とは?
RFPは、Request For Proposalの略語です。日本語に訳すと提案依頼書となり、システム開発やホームページ制作においてよく用いられています。
RFPは、制作会社に自社の要望を伝え、プロの視点で提案をしてもらい、求める結果を得るための資料です。
例えば、「ホームページへのアクセスを増やしたい」「スマホ対応デザイン(レスポンシブ)にしたい」など、ホームページのリニューアルには目的が存在します。
しかしそのために「現状、何が問題なのか」「具体的にどのような機能を搭載すればよいのか」を客観的に分析し、しかもそれをホームページ制作会社へわかりやすく伝えなくてはなりません。
そこで、RFPを提出することで自社の要件や要望、提案してほしい内容を制作会社に適切に伝えることができます。具体的には以下の2点が大きなメリットとして挙げられます。
- 制作会社の選定に役立つ
- 制作会社の提案の質が上がる
制作会社の選定に役立つ
制作会社を選ぶとき、複数社から選定するシチュエーションは少なくありません。複数社から見積もりを提出してもらい、トータルの費用で考えたい、よりよい提案をしてくれる会社に依頼したい、といったケースは多いのです。
このようなスタイルで選ぶのも悪くはありませんが、そのままでは各社の提案内容にばらつきが生じてしまうデメリットがあります。
「A社はデザイン重視」で「B社は機能性重視」「C社はコストを考慮した設計」と、各社から思い思いの提案をされてしまう恐れがあるのです。
このような事態を回避するのには、RFPが有効です。あらかじめ要件や要望を文書にまとめているため、各社その資料に沿った提案をしてくれます。そのため、自社の要件、要望のもとで提案してもらえるので、適切に費用や条件の比較がしやすくなります。
制作会社の提案の質が上がる
「クライアントが何を求めているのか」を把握できていないと、制作会社側としても質の高い提案はできません。RFPがなければ、制作会社はクライアントが現状で抱えている課題や、ホームページで実現したい目的がわからず、提案のしようがないのです。
逆に制作会社は、きちんとしたRFPを受け取りさえすれば、クライアントの要望をきちんと読み取り、目的の実現に向けた提案を行えます。
例えば、クライアントが「女性客を実店舗に集客できるホームページを求めている」としましょう。デザインをおしゃれにすれば何とかなる、と考えているクライアントに対し、制作会社は「デザインだけでなく、Instagramとも連動できる機能を実装しましょう」のような、より突っ込んだ提案ができるのです。
そのため、同じ費用でも提案の質が上がったり、不要な要素の盛り込みを防ぐことで結果的にリニューアルの費用を安く済ませることができます。
制作会社に依頼する際にはRFP(提案依頼書)の準備を忘れずにおこなえると良いでしょう。RFP(提案依頼書)の具体的な書き方&書くべき項目や、費用を安く済ませられる以外のメリットについて以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。
2. ホームページの補助金を利用する
ホームページのおける補助金とは?
ホームページの補助金とは、ホームページを制作する際に一定の条件を満たすと、もらえる補助金のことです。業種や資本金、従業員数などの条件に当てはまりさえすれば補助の対象としてホームページリニューアルの費用を安く済ませることができるかもしれません。
以下にてホームページに使える補助金5種類を一覧にしています。
【一覧表】ホームページに使える補助金は5種類!
上の表の通り、ホームページに使える補助金は主に5種類に分けられます。それぞれの補助金について
- 補助金の締切と詳しい説明
- 補助金の対象となる業種
- 補助額
- 申請スケジュールと手続きの流れ
- 気を付けておきたいポイント
の5つのポイントに分けて以下の記事で紹介しています。自社がどの補助金に該当し、どれくらいもらえるのか把握しておくためにぜひ参考にしてください。
リニューアル後にするべき12のチェックリスト
1. プレスリリースの出稿
リニューアルした目的や今後自社がどのような進化を目指しているか、プレスリリースとしてきちんとしたメッセージを配信しましょう。
2. ソーシャルメディアで告知
SNSで告知することで、多くの人に拡散できます。現代ではSNSを使っている人口が、国内だけでも7,975万人にのぼるというデータがあります。これだけの市場があるメディアを使わない手はありません。具体的にはTwitterやInstagramなどでプレスリリースと同様に発信していきましょう。
参考:ICT総研 https://ictr.co.jp/report/20200729.html
3. メルマガでリニューアル情報を送信
メルマガを使うことで、一斉にリニューアル情報を送信できます。ユーザーの顧客リストがある場合には、そのリストに一斉送信するのがよいでしょう。もし、リストがなかったり、圧倒的に少なかったりする場合には、リストを作ることも考慮しておかなければなりません。
4. ヒアリング・アンケートの実施
社内の評価だけでは正確に測れないこともあるため、家族や知人、取引先などにリニューアル後のホームページの感想をヒアリングするとよいでしょう。できるのであれば、ユーザーにアンケートをとるのもよい方法です。
ユーザーの生の声を聞くことができるので、思いもよらぬ改善点が見つかる場合もあります。客観的な評価をしてくれる人の意見は非常に貴重なので、多少のコストがかかっても実施する価値はあるはずです。
5. KPIをモニタリングして、PDCAを回す
ホームページの各種KPIを設定し、目標に沿って成長できているのかを常に監視しながら、改善していきます。PDCAサイクルを回しながら、A/Bテストなどを行い、常に成長のための改善点を模索するようにしましょう。
6. サイトの順位が下がったらすべきこと
ドメイン変更に伴って最初はサイト順位が下がることもあります。順位低下においてはリダイレクトミス(リダイレクト忘れ)の可能性があるので、確認してみましょう。サイトアップ送信によって解決する場合もあります。また、公開からしばらく経ってもサイトの順位が上がらない場合には、PDCAサイクルを回し、原因の究明、改善を怠らないようにしましょう。
7. サイトマップの送信
検索エンジンに認知してもらうためにサイトマップを送信しましょう。URLやドメインを変更したのであれば、この作業も必須になります。ホームページができて一安心していると意外と忘れてしまうので、注意しましょう。
8. 404エラーのチェック
ページURL変更によって、404エラーが頻発する恐れがあります。404エラーはせっかく訪れたユーザーが失望してしまう可能性もあるので、エラーが起きないよう入念にチェックしましょう。
9. リンク切れのチェック
404エラーと同様に、リンク切れが頻発する可能性はあります。こちらもユーザーの期待を裏切る行為になってしまうので、常にチェックして、改善できるのであれば、改善しましょう。
10. Googleアナリティクスなどの解析ツールで解析
Googleアナリティクスでどのくらいのアクセス数があるのか解析をしましょう。できれば毎日確認することをおすすめします。常に数字は変化し続けます。毎日チェックすることで、なぜアクセス数が上がったのか、なぜ下がったのかを細かく分析できるはずです。
11. コンテンツの制作を開始
ホームページ制作直後の熱が覚めていない時期にコンテンツを増やしていくことが重要です。プレスリリースの出稿や、ソーシャルメディアの告知によって注目を集めているうちはアクセスを稼げる可能性があります。その結果、SEO評価が上がることも期待できるので、早いうちにコンテンツを制作していきましょう。
12. 引き続き成功へとプチリニューアルを繰り返す
一度リニューアルしたからといって、完璧になることはありません。むしろ、適宜リニューアルし続けなければ、時代に後れをとってしまいます。錆びないようにするには、毎日動かすことを心がけていきましょう。
総合力の高いおすすめのホームページ制作会社2選
リニューアルにかかる費用やリニューアル時に気を付けたいポイントが分かったところで、実際にホームページのリニューアルをするステップに移りましょう。この章では、ホームページリニューアルを依頼するのにおすすめのホームページ制作会社を紹介します。
それぞれの会社には得意とする分野があるので、リニューアルする目的と照らし合わせて最適な制作会社を選んでください。ひとつだけの分野に特化したリニューアルは難しいと感じる方は、総合力の高い制作会社に依頼すると良いでしょう。
1. 株式会社LIG
ブランディングからマーケティングまで、一気通貫して制作を進めることを強みとしています。作っておしまいではなく、Webサイトリリース後におく役様がどう運営していくかまで見据えたWeb戦略を提案、具現化できます。
年間150サイトリリースという豊富な実績があり、安心して任せることができるでしょう。
2. 株式会社メフィラス
様々な実績を保有し、押しであるブランディングにも精通していると評判です。
「クリエイティブのさじ加減」とも言える感覚の体験を提供することを使命としています。
デジタルプロモーションに関わる領域を主軸に、クライアントとエンドユーザーの間に普遍的な価値を与えるコミュニケーション戦略やUI/UXデザインなどを提供するWeb制作会社です。
以下の記事では、ホームページ制作会社に制作を依頼する際の気を付けたいポイントや依頼前に最低限おこなうべきことについて記載しています。外注を検討している方は参考にしてください。
まとめ
ホームページのリニューアルにはさまざまな工程があり、内容によって費用が異なります。本記事では、リニューアルに伴う工程ごとの費用相場をお伝えしました。
ただし、ご説明した相場はあくまでも目安です。実際には、依頼する業者や作業してもらう範囲など、さまざまな要素によって費用は大きく変化します。業者と綿密な打ち合わせを行い、適切な費用で自社の目的に沿ったホームページリニューアルを叶えましょう。